ハマりました。
大人と子供のための読みきかせの会では、面白かった本をよくメンバー間で回し読みしています。
多少なりとも本を出版している私にとっては「回し読み厳禁」と言いたいところところですが、背に腹はかえられぬ。はい、私もすすんで回し読みに参加しています。
最近とっても読みたい!と言った本をさっそく平野が買ってきてくれて回し読みが始まりました。
矢部太郎さんの「大家さんと僕」です。これは漫画ですが、手塚治虫文化賞をプロの漫画家以外で初めて受賞した作品。
いやーはまりました。
あまりの素晴らしい作品作りに日頃漫画はほとんど読まない私がすっかりはまりました。
ひょんなことから二世帯住宅の一階と二階に80過ぎの高齢の大家さん(おばあさん)と住むことになった矢部さん。
この大家さん、たいへんお育ちがよくご挨拶は「ごきげんよう」。そしてNHKと伊勢丹と羽生結弦をこの上なく愛するとてもステキなおばあさんなのです。
矢部さんが留守の間に雨が降ると洗濯物がちゃんととりこまれていたり、最初は驚くことの連続なのですが、次第に二人の間に不思議な信頼関係が築かれていきます。
ひとつのおうちで大家と店子という関係を超えた心温まるふれあいが次々と生まれて行くのです。
何しろ大家さんの絵が最高。ほんとにかわいらしく、誰しも一度会ってみたいと思うようなおばあさんに描かれています。
矢部さんのお父様は絵本作家さんなんですね。さもありなん。絵のセンスの良さなかなかです。
優しさとあったかさと笑いに満ちた一冊。是非みなさん、ご一読を。
あ、この本、どうしても蔵書にしたく新たに一冊購入しました。ほんとに良い作品は「回し読み」にも決して負けないということですね。
矢部さーん。続編期待しています。だから大家さん、長生きなさってくださいね。そして、「大家さんと僕」のLINEのスタンプも是非作ってください!きっと人気でるはず。