秋刀魚の味・円覚寺
今年で5年目になりました、恒例の秋の円覚寺での音語り。鎌倉芸術祭
参加作品として出品して5年目。
「晩春」「秋日和」「東京物語」「お早よう」そして今年の「秋刀魚の味」
で5作品が一巡しました。
いやーーー五年。あっという間でした。つまり5年前は5才若かったと。
あたり前だけど5年って貴い!戻れるものならもどりたーーーいと思うのは私だけでしょうか。
さてさて10月に入ってからずっと週末は悪天候。
でもこの週末は本当にすがすがしい秋日和に恵まれました。
北鎌倉の円覚寺は小津安二郎監督のお墓があります。
そして私の父・佐田啓二も眠っております。小さい頃からしょっちゅうお墓参りに来ていた私たち
家族にとって円覚寺は父に会える場所でした。
見てください。
この日父のお墓にいったらなんときれいなカマキリが!
え?佐田啓二さんが姿を変えて???なんて思ってしまいました。
時々私のことが心配になると父は姿を変えて現れるので?今日もそうかなーなんて。
小津監督のお墓には日本酒をたっぷりとかけて、これは全くの困った時に神頼み?
「どうぞ今日一日お守りください・・・」とお参りしました。
それにしてもいつも監督のお墓には日本酒がずらり!
89才になった山内さんに小津監督の遺作であるこの作品の魅力、
そして実はもうすでにこの「秋刀魚の味」を撮り終えていた時点で
構想されていた次回作「大根と人参」についてもお話を伺いました。
今回の「秋刀魚の味」ではテーマに「老い」ということが加えられていましたが、
監督が元気であれば撮っておられた次回作「大根と人参」は癌を患った人物を通し「死」という
ことがテーマにすえておられたという貴重なお話を伺いました。
実は、この鎌倉の公演ではもう一つの楽しみが・・・・。
それは海を見ること。この日もひとっ走り車を走らせて江ノ島までぐるっとドライブ。
行く秋を惜しむようにまだまだキラキラした夏のような光を放つ七里ヶ浜の海が印象的でした。
たくさんのかたにご来場いただき本当にありがとうございました。
来年もまたこの円覚寺に戻ってこられますように・・・・。