2014年 09月 30日
風のでんわ
行ってきました風のでんわ。
岩手県の大槌町です。
今回も映画「じんじん」の上映会で訪れたのですが、
ここに行くならどうしても行ってみたかったのがこの「風のでんわ」。
古くなった公衆電話を譲り受けた佐々木さんというガーデンプランナーの方が、
2010年にご自分の身内を亡くされ家族の心を癒やすために
ご自分の庭においたのがこの風のでんわ。
その翌年に東日本大震災がおこりました。
電話線はつながっておらず、もちろん受話器をとっても何もきこえません。
でも大切な人に伝えられなかったこと、もう一度話したいこと、
一瞬のうちに何万人という人の命が奪われたこの震災では
そんな人たちが必ずいるはず・・・。
この電話を使ってそんな思いを伝えてくれたら・・・。
でも最初はこの電話を訪れても受話器をはずすことさえできなかった人がほとんどだったそうです
電話ボックスの中にはこんなことがかかれていました。
心で話すでんわ・・・・。
わたしも思い切って受話器をとってみました。
受話器を握りながらふと電話ボックスの外に目をやると木々の間から海が見えます。
あの日牙をむいた海と同じ海とは思えないおだやかな、静かなあおい海です。
あれから3年。人々はそれぞれの思いをかかえ、
それでもみんな前を向いて生きてこられたのだなと思いました。
電話ボックスのそばにおかれたこのマリア像がとてもとても印象的でした
by nakai_otf
| 2014-09-30 17:57